れもんぴちあ

ぼっち飯の楽しさに気付いてしまったらもう戻れないよね

居場所

「居場所」って、何処にあるんだと思いますか?

 

よく「居場所がない」なんて言葉を聞くけど、居場所なんて最初から存在していないんじゃないだろうか。

 

だって、私の環境は常に変わっている。いまここにいる私は、去年の私や昨日の私とは全く別のものだからだ。

だから、私に居場所なんてない。

 

敢えて言い換えるならそう、「遊牧民」みたいな..。色んな環境に対応して、その都度自分を変えていくのだ。

ふらふらと渡り歩く人生の中での出会いが、素晴らしいものであればいいと願うばかりである。

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先日、隣のクラスの担任に呼び出されて話をする機会があった。(真剣に話す若ハゲ男を前にして笑いが堪えられなかったのは秘密)

 

若ハゲ先生の話を簡潔にまとめると、

「私と仲の良い女の子が移動教室などでひとりで居ることが多く、孤立している。自分のクラスに馴染めていないんじゃないかと心配だ。彼女についてなにか気になったことはないか?」

 

という内容だった。

 

話を聞いた時、ああ、この先生はいい先生なんだなぁ、と直感した。

きっと先生は、高校生活の中で友達と一緒に過ごす時間がかけがえのないものだということを、知っているのだろう。

だから、一人でいることを寂しい、つまらないことだと解釈している。

 

でも、私にはそれがとてもショックだった。私の生きてきた16年間を否定されたような気がした。

子供の頃から、「仲間を大切にしなさい」と教えられてきた。勿論、そうやって生きてきた。 それでも、一人の時間が好きだった。友達と楽しくお喋りすることと、一人で図書館に行って本の世界に浸ること、それは私にとって同じくらい大好きな事だった。

 

私に、彼女の本意は解らない。 もしかしたら、私が気付かない所で彼女は助けを求めていたかもしれない。

でも。 物事は口に出さなければ、なかった事と同じなのだ。 なかったことは、どうする事も出来ない。

 

他人に居場所を作って貰うのも、自分だけの居場所を作るのも。どちらも正しい選択だと思う。

でも自分が今ここに居ることは、無数の選択肢から自分自身で選んで来た結果でもあるのだから。

 

居場所なんて、ほんとうは無いんじゃないかって、そう思いながら今日も私は生きていくのだ。